そこにあたかも存在しているように見えるが実は…
伊坂幸太郎さんの「ペッパーズ・ゴースト」読了しました。内容はネタバレになるので書きませんが…感想を少し。
いやー!面白かったです。数回に分けて読み進めていたんですが、一度読み始めると何処で終わればいいのか…となりました。とてもリズム良く読みやすかった印象。結論から言うとまさに「小説を読んでいる」という感じです。どういう意味だ?と問われたら難しいですが、本当にそのような感覚を覚えるんです。思わずニヤッとしてしまう。
2つの物語が少しずつ近づいていってあるときガチっと重なる瞬間があるのですが…
「おぉ!!」となりました笑
何となくこれは…え?…でもな…
あれ??…もしかして…
という感覚が湧いてきた瞬間が楽しかったですね。
描写がスッと入ってきてそれぞれの登場人物の性格や状況など感情移入もしやすいところなどが読みやすさのひとつだと思うんですが、物語の切り替わりが度々あるので「…ちょっと待って、この続きどうなるんや…」…気になって気になってしょうがなかったです。
終盤は勢いのままに読み終えたので…ラストあたりは翌日にもう一度読み返しました。そう、確認も込めて。
作中に度々ニーチェの「ツァラトゥストラ」が出てきますが、こちらも併せて読めばよりこの物語を楽しめるかもしれません。
ちなみに私はロシアンブルもアメショーも好きだ。