それは唐突に。思い出す。
「あれ?注文の多い料理店ってどんな内容だったか…」
そんな唐突なきっかけで図書館へ行き借りてきました。
宮沢賢治の注文の多い料理店。内容、全く覚えてもおらず、もしかしたら私は一度もこの話を読んだこともないのかもしれない。題名を聞いた事はあったとしても。というのも私はそんなに読書家でもないからです。ここ数年でやっと色々と読み始めたくらい。漢字が苦手なのも頷けます。
短編集ですので読みやすい。注文の多い料理店…ああ…そういう事か!!とラストあたりでじわじわくる感じがたまらなく面白かったです。途中のクリームを体中塗りたくるあたり、兵士2人共に不自然さを感じないのが何とも。(余程お腹が空いていたのか)
まだ全話読めていないですが私にしてはスラスラ読めているのでヨシとします。現在「水仙月の四日」の途中です。
そのひとつ前のお話。「烏の北斗七星」にとてもきれいな一節を見つけました。
桃の果汁のような陽の光は、まず山の雪にいっぱいに注ぎ、それからだんだん下に流れて、ついにはそこらいちめん、雪のなかに白百合の花を咲かせました。
この一節がとても印象深く、何度か繰り返し読んでしまいました。桃の果汁のような陽の光、という発想がもう独自の世界観を持っているんだな…と。甘くて優しい。白百合の花言葉を調べると「純潔」、清くて美しいもの。
まだ読了には程遠いですがゆっくりと読んでいきます。(返却日までには!)